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海外研修記

2007年5月フランスからデンマークへの旅

パリからルーアンへ

パリから電車で約一時間半。ルーアンにあるINBP(フランス国立製菓製パン学院)でプロ向けの短期講習を受けました。生徒7人に先生1人の少人数で実際に生地の仕込から焼成までをみんなで手分けして実習します。3日間で焼く20品くらいのパンを作ります。もちろん講習はフランス語なので全神経を集中して指示を聞き取り、パンを作り、説明を受けます。お昼になるとみんなで1つのテーブル囲んで食事をします。受講生はフランスのいろんな地方から来ているので、普段の仕事のことなどいろんな情報交換、そして楽しい会話をはずませています。

今回受講したのは、フランスの地方のブリオッシュがテーマのコースでした。以前は、パンスペショーと飾りパンのコースを受講したことがありますが、どちらも、内容が充実していてとても勉強になりました。もっとフランス語の理解力があれば深い内容もきちんと聞き取れ、もっと会話力があれば、受講しているフランスのパン職人の方たちとの絆も深められるのにと、いつも残念な思いが残ります。でも、フランス語を学んだおかげで、フランスのパン屋で働けたり、パン学校で学べたり、フランス語の本やルセットも読むことができる様になりました。一足踏み出して、何かを身につけることですごく世界がひらけることってあると思います。

研修

受講したフランス各地から集まっているパン職人達と先生(右から4人目)、そして私。
作った作品を前にして記念撮影。最後はワインで乾杯して、修了証をもらい、お別れです。

フランスのいろんな地方のブリオッシュ。ブリオッシュにも様々な配合や製法がある事を知りました。

ルーアンからアルザスへ

研修

アルザス地方ストラスブールのパン祭りに参加。ストラスブールでパン屋を営むパン職人(もう引退している職人さんも含まれています。)がみんなでその祭りを運営しています。
伝統のあるパン屋という仕事、それを誇りに思い生涯の仕事として生きるフランスの職人さん達の姿に尊敬とあこがれの思いを感じました。同じ仕事をともにする職人同士の横のつながりもすばらしいことだと思います。パン屋のマダムみんなで集まって、パン屋の歌(色んな種類ありました…。)を合唱するんです!!日本のパン屋さんにはない、脈々と流れる伝統を感じました。

アルザス〜パリ〜デンマーク

パリからドイツのハンブルクまで飛行機で飛んでハンブルクの空港から駅へ移動し、列車でデンマークへ渡りました。
ほんのちょっとだったけど初ドイツ。ハンブルク中央駅でドイツのパン食べました!
ドイツからデンマークへは約4〜5時間。途中列車ごとフェリーに乗り込みドイツからデンマークへ海を渡ります。40分ほどのフェリーに乗っている間は列車から外に出ることができ、食事やショッピングをフェリー内で楽しめるし、心地いい海風にもあたれます。びっくりでした!!列車ごとフェリーに乗り込むなんて…。デンマーク側につくと、フェリーから列車はすべり出し、コペンハーゲンを島づたいに目指します。

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コペンハーゲンの街角の至る所に、ホットドッグのスタンドがありました。この広場には3つもあるほど、人気の様です。
メニューから選ぶと、その場でパンにフランクとトッピングのソース、ピクルス、オニオンなどをサンドして紙に包んで渡してくれます。みんな歩きながら食べたり、周辺に座って食べたりしてました。
パンはバゲットタイプ、ソフトタイプなどがありました。味もとてもおいしかったです。

研修

コペンハーゲンのかわいい街並。

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トリアノン
伝統あるパン屋さんです。デンマークのパン屋さんの店先には必ずこんな王冠マークがありました。
ここで食べたデニッシュペストリー、とてもおいしかったです。本物のデニッシュを一度食べたいと心から思っていました。バターの折り込み量が日本のものよりも多く、層がサックリ、ハラッとよく浮いたペストリーでした。トレボンのアルメットやシナモンカンメはデンマークの製法で作っていて、実際に食べてみて味は間違ってないって思えました。

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このペストリーはあっさりした味わいの生地に折り込んであって、食べる時、腹割りしてカット面にバターを塗り、ごまやけしがついた面を下にして朝食などに食べるそうです。

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お世話になった家の近くのパン屋さん。毎朝パンを買いに行って食べました。

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デンマークのペストリーの仕上げはいたってシンプル。ホンダン、チョコレート、そして中にはカスタードやマジパンやジャムとういうのが定番です。

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デンマークで有名なオープンサンドの店。デンマークでオープンサンドというとフォークとナイフで食べるきちんとした料理です。この店はメニューが100種類以上もあります。
エビ、キャビアやサーモンなど新鮮な魚介類を使ったものや、ローストビーフ、ベーコン、タルタルなど肉類を使ったもの、レバーペーストやチーズなど様々な素材が使ってあります。
特に手の込んだ調理はしてありませんが、素材の盛り付け方がとてもデザイン的であることが勉強になりました。パンは具材にかくれて見えません。

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別のオープンサンドの店でプラトーというオープンサンドを食べました。

←6種類の具材のプレート

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自分で組み立てて食べます。

←ライ麦パンと白パンとバター

ずっと食べてみたいと願っていた本場のデニッシュペストリーとオープンサンドを食べることができてとても勉強になりました。デンマークはとても物価が高くて、外食するときもジュースや食べ物を買う時もすごく高くてびっくりしました。普段は感じないけど、日本はほしいと思えば何でも手に入り、食べ物の価格もデンマークに比べると安いと思いました。
余分なものまで買ってしまって捨てたりすることにあまり抵抗が無かったり…、いろんなことに気を使いすぎて食べられるものでも処分しなくてはいけなかったり(パン屋をしていて、この地球温暖化の時代に…、と思うことあります。)ものの価格や税金が高い分、デンマークの生活は質素に感じました。デンマークのデザインがシンプルで機能的で美しい様に、生活の中にも同じ様なエッセンスを感じられました。
今、物の値段が上がり、パン屋としても、そして自分が生活する上でも大変だなぁと思う反面、地球のことを考えたら、今、ムダをやめ、物を大切にすることを見直すいい機会なのだと思います。これもデンマークを旅したからこそ、素直にそう思えます。

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